キムラボ 〜 きむらあきらこ(木村聡子)のセルフコントロール研究所

「あなたの1日は27時間になる。――「自分だけの3時間」を作る人生・仕事の超整理法」(ダイヤモンド社)著者で税理士の木村聡子(きむら・あきらこ)がお送りする、バーチャルな研究所。時間・行動・お金のセルフコントロールに関する情報を中心にお届けしています!おそらく、日本で一番年間移動距離の長い、旅する税理士でもあります。

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商工会議所講師・満足度アンケート3位。税理士ブロガーの草分け的存在であり、ビジネス書著者でもある木村がお送りするセミナーだから、分かりやすには定評あり。しかも、超実践的!

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こんにちは!時間・行動・お金をセルフコントロールする術を、毎日ブログでお伝えしています。税理士の木村聡子(@kimutax)です。今日で仕事納めという方も多いですよね。まずはお疲れ様でした!

さて、個人事業主の方の決算日まで、あと3日!
決算日間際になって、11月までの数字を締めたら
「うわー、思ったより利益が出てる。ヤバイよ!」
というあなたへ、今日は節税目的でお買いものをする時に覚えておきたいポイントをお話しします!

(個人事業主だけではなく、会社の節税にも共通するお話しですヨ!)

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節税とは基本的に出費を伴うもの!


まず、肝に銘じておきたいのが
「節税とは基本的に出費を伴うもの!」
だということ。

お金を使わずに、税金の額が減るというムシの良い節税策は、なかなか無いと思ってください(過去の失敗の取戻しなど、無いわけではないのですが…)。

【参考エントリー】

 というわけで、期末間際、所得を減らして節税するのであれば、
「お金を使っちゃおう!」
ということになるかと思いますが、その際に注意してほしいことは

無駄遣いをしないこと

です。言うまでもないことですが。

事業に必要な資金をしっかり確保できる範囲内の出費で、なおかつ、来年以降の収益が伸びるようなことに、お金をを使うようにしましょう。

収益が伸びるような出費とは、具体的には、広告宣伝費・販促費・人件費・固定資産等ですが、暮れもおしせまった今、現実的に出費するとしたら
「じゃあ、せっかくの機会だから、パソコンでも新しくするかな!」
と、やはり固定資産等の「お買いもの」ですかね。

でもこの「お買いもの」、注意しないと、節税効果が思ったよりも小さいものになりかねないんです!

固定資産購入の落とし穴!


固定資産等を買うとき、なぜ要注意なのかというと、
「一発で経費に落とせない可能性がある」
から。

たとえば、あなたがこの歳末に40万円の事業用パソコンを買ったとしましょう。
パソコンの耐用年数は4年です。
つまり、今後4年にわたって、40万円を費用化(減価償却)していくことになります。

つまり、このお買い物をしても、1年あたり費用として計上できる額は、定額法の場合

40万円÷4年=10万円!(最終年は99,999円)

しかも、12月、期末ギリギリで購入したら、減価償却の額は月数で割らなくてはいけないので

10万円×1/12(月数割り)=8,333円!

つまり、フトコロから40万円が出ていったにもかかわらず、費用にできる額は8,333円なので、節税できる額は

8,333円×税率分だけ!

ということになります。

期末に駆け込みで固定資産を買ってしまうと
「フトコロさみしい割に、なんだか税金が高いな〜」
ということになってしまうのは、このためなんです。

固定資産を購入するときは、なるべく払った額に近い額を落とせるような買い方を!


そこで、事業用のパソコンや家具などの値の張るものを買うときは、なるべく

「払った額」=「費用にできる額」

になるような買い方をするのが、節税する上でのコツです。
そのためには、これからお話しする4つのポイントをおさえるようにしましょう。

1)10万円未満のものを買う

まず、なるべく10万円未満のものを買うようにしましょう!
そうすれば、一発で消耗品費や事務用品費として落とせます。

そして、この10万円未満って、税込み?税抜き?とよく質問を受けますが

決算書を税込経理で作っていれば税込みで、
決算書を税抜経理で作っていれば税抜きで、判定します。

税込経理をしている人であれば、税抜金額で92,592円のものまでが一発で落とせるラインです!税抜経理をしている人であれば、税抜金額で99,999円のお買いものまで一発で落とせるので、税抜経理をしている方のほうが、ちょっと高いものまでおとせます。

あと、この10万円未満判定は「通常1単位として取引されるその単位ごとに判定」します。例えば応接セットを購入する際などは、テーブルとイスの単体ではなく、セット価格で10万円未満かどうか、判定します。

2)20万円未満のものを買う

でも、欲しいモノが10万円以上の場合
うーっ、どうしたらいいんだ!

安心して下さい。10万円以上、20万円未満の場合には、一発では落とせませんが、簡便的に3年間で償却する「一括償却」という方法が認められています。

仮に18万円のパソコンを買ったら
1年目6万円、2年目6万円、3年目6万円と
ポンポン毎年1/3ずつ落とせます。
(耐用年数が4年以上のものなら、耐用年数より早期に償却が済むということ)

この方法、さらにオイシイことに

・白色申告の方も使えます
・期末近くに買ったものでも、減価償却の額は、月数で割らなくてOK
・償却資産税の課税対象外

というメリットもありますよ!

3)30万円未満のものを買う

さらに、あなたが青色申告の中小企業者であるならば、10万円以上30万円未満の固定資産なら、買った時に一発で落としていいですよ、という特例があります。

▼中小企業者の定義など詳細はコチラ

 
一発で経費にできるので、よく「即時償却」などとも言われます。

ところで、青色申告の中小企業者の場合、10万円以上20万円未満の固定資産については、この「即時償却」にするか、2)の「一括償却」にするか、を選ぶことができます。これが悩ましいところ。

まず、「即時償却」を使えるのは、年間300万円までなので、300万円のワクに達するまでは即時償却を使うというのが1つの考え方。ところが、この「即時償却」を使って経費に落とした固定資産は、償却資産税の課税対象になるというデメリットがあります。

ただし、償却資産税は150万円未満であればかからないので、固定資産台帳の簿価がおおよそ150万円未満あるならば、償却資産税のことは考えず、この即時償却を使うといいでしょう。
 
また、償却資産税がかかる場合には、償却資産税は残存価額(だいたい簿価と同じくらい)×1.4%なので、その金額と節税効果との比較で検討するとよいでしょう。

4)中古のものを書う

30万円以上のものを購入する場合、同性能ならば、中古のものを買うという手もあります。

たとえば、事業用の車両(普通車)の場合、耐用年数は6年。
12月に300万円の車を購入したら、その年に減価償却費で落とせる額は

300万円÷6年×1/12(月数割り)=41,666円

ですが、これが3年落ちの中古車であれば

300万円÷3年×1/12(月数割り)=83,333円

と、落とせる額が大きくなります。
 
でも、あくまで中古でも性能がいいものを、というのが鉄則です。償却費で落とせる額が大きいという理由で買って、すぐ故障したり使えなくなったりするなら、意味がないですから!

その他の注意点


年末、かけこみで事業用の固定資産をお買いものする際の注意点ですが

1)実際にその固定資産を使い始めること!

その固定資産の納品をして、実際に使い始めないと、経費に落とせません。
なので、「納品は年明け」というような場合は、今年の経費にはできません。ご注意を!
【ご参考】

2)支払は今年のうちじゃなくてもいい!

逆に、実際に年内に納品され、年内に使い始めたのであれば、支払いは来年になっても大丈夫です。たとえばクレジットカードで買った場合など。
これもよく
「支払も年内に済ませないとダメなんですよね?」
と質問されるので、補足しておきますね。

まとめ


年内ギリギリまで節税を考えている事業者の方へ。
年内に納品を受ける、使い始める!
そして、なるべく経費・償却費として多く計上できるよう
30万円未満(白色事業者20万円未満)のものや中古品で上手にお買い物を!
あ、でも、ちゃんと事業に役立つものを買いましょうね。無駄遣いは厳禁!


※昨年の12/11に私の2冊目の著書が発売されました!書店などで見かけましたら、手に取ってちらっと読んで頂けるだけでも相当嬉しいです        
     

この記事を書いた人:木村聡子(きむら・あきらこ)

木村聡子
年間移動距離日本一(推定)の旅する税理士。ビジネス書作家。バブル崩壊をきっかけに、1993年(27歳)資格取得を決意。フルタイムで働きながら、実務経験ゼロ簿記知識ゼロからスタートし短期間で税理士試験合格。1998年(31歳)税理士登録。2000年(34歳)木村税務会計事務所創設。ブロガー税理士の草分け的存在。資格取得時に身につけた仕事術・時間術を駆使し、セミナー講師や広島カープの応援で日本全国を駆け回る。実務誌ほか執筆実績多数。著書に「注文の多い料理店の消費税対応」(中央経済社)、「あなたの1日は27時間になる。」(ダイヤモンド社)。
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