キムラボ〜税理士 きむらあきらこ(木村聡子)のセルフコントロール研究所

「あなたの1日は27時間になる。――「自分だけの3時間」を作る人生・仕事の超整理法」(ダイヤモンド社)著者で税理士の木村聡子(きむら・あきらこ)がお送りする、バーチャルな研究所。時間・行動・お金のセルフコントロールに関する情報を中心にお届けしています!おそらく、日本で一番年間移動距離の長い、旅する税理士でもあります。

このたび、新しいブログを立ち上げました。今後はこちらで更新をしてまいります。
 https://akirako.jp/
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経営 > カネ(金)

おはようございます!時間・行動・お金をセルフコントロールする術を、毎日ブログでお伝えしています。税理士で逆算手帳・第0期認定講師の木村聡子(@kimutax)です。

今日は銀行融資の一形態である「当座貸越」についてまとめてみました。当座貸越は原則として、業績のよろしくない企業が利用するのは、非常に困難な融資だと言われています。

それは何故なのでしょうか?
そして、業績が思わしくない企業は、ぜったいに活用はムリなのでしょうか?

そのあたりを、まとめてみました。

money_yuushi

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当座貸越とは?


当座貸越とは、融資の限度額(極度額)を設定して、その極度までは自由に資金を借りたり返済したりすることのできる方法のことをいいます。当座貸越には「一般当座貸越」「専用当座貸越」の2種類があります。

一般当座貸越とは?


「一般当座貸越」とは、当座預金の残高が不足した場合に自動的に貸越となる契約のことをいいます。一般当座貸越は「当座預金」と連動して貸越額が決まります。

専用当座貸越とは?


次に「専用当座貸越」とは、当座貸越契約証書に基づいて、当座貸越枠勘定を設けて、融資極度額を設定し、その範囲内で繰り返し借入と返済を可能にする契約のことをいいます。一般的には短期運転資金として利用されています。たとえば、極度額内にて、資金が足りないときは1000万円を借りて、そして売上の入金があったときなどに、1000万円返済するというようなイメージです。

当座貸越の難易度が高いワケ


さて、この当座貸越ですが、金融機関が実施している融資スキームの中で最も困難な方法だといわれています。証書貸付や手形貸付のように決まった返済日がないわけですから、当然ですよね!借りっぱなし(塩漬け状態)ということも有り得るからです。

企業側からすると、急な資金不足などの際は非常に便利な制度です。借入をする度ごとに金融機関との契約を結ぶ必要もありません。審査基準が厳しいのは当然です。よって、それなりに業績のよい企業でないと当座貸越契約を結ぶことは困難であるといえるでしょう。

また、通常は何かしらの担保を差し入れることが必要になってきます。担保の評価額の範囲内で極度額が設定されます。もし、無担保で当座貸越をされている中小企業があるとすれば、それは、相当の優良企業だということです。

当座貸越契約の契約期限ですが、通常は「1年間」になります。期限到来日には、金融機関で審査が行われ、事業実績や利用状況(返済状況)に問題がなければ契約が更新されます。

当座貸越“保証”とは?


この当座貸越ですが、信用保証制度もあります。一般的には、「当座貸越根保証」制度といいます。これも極度額の範囲内で必要な時に自由に借入ができる保証制度です。

要件としては
CRDのスコアリングが一定以上であること」
「5千万円以上の場合は担保が必要」
などがあります。是非、一度地元の信用保証協会のHPなどで確認しておきましょう。各信用保証協会によって要件等が多少異なる場合もあります。

当座貸越の最新の状況について


当座貸越は業績の安定している企業向けのスキームではありますが、業績が思わしくない企業も、チャンスがまったく無いのかというと、そういうわけではありません

一例ですが、福井信用金庫においては、事業性評価シートを作成した上で、要注意先の企業に対して当座貸越で月商の1倍まで支店長専決で実行できる融資商品「みらい」があります。

また、福井県信用保証協会には「地域連携当座貸越根保証(小規模事業者カードローン)YELL“エール”」という保証制度があります。

スコアリング要件がなく、事業性評価によって要注意先企業などにも対応可能にしているようです。

あとが記


経営者のみなさん、「当座貸越は業績優秀な企業じゃないとムリだから」とはなからあきらめず、まずは取引先の金融機関、そして地元の信用保証協会に、独自の当座貸越の制度等があるかどうか、確認してみましょう!

資金調達の一手段として、もしかすると使えるかもしれませんよ!


※私の2冊目の著書です。ありがたいことに、韓国でも翻訳出版されました!2/11にはオーディオブックも出ました。今年は3冊目の著書を出すべく、準備中です。

この記事を書いた人:木村聡子(きむら・あきらこ)

木村聡子
年間移動距離日本一(推定)の旅する税理士。ビジネス書作家。バブル崩壊をきっかけに、1993年(27歳)資格取得を決意。フルタイムで働きながら、実務経験ゼロ簿記知識ゼロからスタートし短期間で税理士試験合格。1998年(31歳)税理士登録。2000年(34歳)木村税務会計事務所創設。ブロガー税理士の草分け的存在。資格取得時に身につけた仕事術・時間術を駆使し、セミナー講師や広島カープの応援で日本全国を駆け回る。実務誌ほか執筆実績多数。著書に「注文の多い料理店の消費税対応」(中央経済社)、「あなたの1日は27時間になる。」(ダイヤモンド社)。


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