キムラボ〜税理士 きむらあきらこ(木村聡子)のセルフコントロール研究所

「あなたの1日は27時間になる。――「自分だけの3時間」を作る人生・仕事の超整理法」(ダイヤモンド社)著者で税理士の木村聡子(きむら・あきらこ)がお送りする、バーチャルな研究所。時間・行動・お金のセルフコントロールに関する情報を中心にお届けしています!おそらく、日本で一番年間移動距離の長い、旅する税理士でもあります。

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先日ブログでも簡単にご紹介した「財産債務調書」。

【国税庁】財産債務調書に関するお知らせ(7/21) : kimutax カフェ(きむカフェ)


今まで確定申告の時に提出していた「財産及び債務の明細書」の強化版と私は考えています。来年以降、確定申告時の提出書類となる「財産債務調書」について、今日はお話しをいたします。


今までの「財産及び債務の明細書」とは?


「財産及び債務の明細書」とは、確定申告書を提出しなくてはいけない人が、その確定申告対象年の12月31日現在の財産の種類や数量、価額、債務の金額などの明細を記載し、確定申告書と一緒に提出するものです。国が納税者に「どれくらいどんな財産を持っているのか、教えてね」と要求しているわけですね。

ここまで書くと
「え?そんなもの、提出したおぼえがないなぁ
と驚かれる方もいらっしゃることでしょう。

現行の「財産及び債務の明細書」は、その年の各種の所得金額の合計額が2千万円超の場合に、提出が義務付けられていた書類でした。また、提出しなかった場合にいちおう催促はされますが、実質、ペナルティーはありませんでした。

「財産及び債務の明細書」は何のために提出していたの?


さて、この「財産及び債務の明細書」、何のために提出を要求されているのかというと、所得税の申告との整合性確認(不動産をいっぱい持っているのに不動産所得が無い、など)のためと、将来納税者が亡くなった時の相続税申告時の参考にするため、と言われています。

しかし上にも書いたとおり、実際はあまり提出率が芳しくありませんでした。

そこで改正があり、来年からはその強化版である「財産債務調書」の提出になり代わることとなりました。

改正後「財産債務調書」が今までの「財産及び債務の明細書」の強化版たるゆえん


この「財産債務調書」が従来の制度の強化版と考えるゆえんを紹介しつつ、その内容について解説をいたします。赤字部分が変更点です。

(1)提出義務者


新しい「財産債務調書」を提出しなければならない方は、所得税の確定申告書を提出しなければならない人で、

,修稜の各種所得金額の合計額が2千万円を超え

かつ

◆峪饂坐躋曖害円以上」または「保有有価証券等1億円以上」を持っている人

です。提出義務については要件が緩和され、所得が高くても財産をあまり持っていない人は、提出不要となりました。また逆に、財産をいっぱい持っていても、所得が低ければ提出しなくてよい、ということでもあります。

(2)記載内容


さて、ここからが「強化版」たるゆえんです。

「財産及び債務の明細書」は、財産の種類、数量及び価額を書けばよく、けっこう「ざっくり」でも許される印象でしたが、「財産債務調書」では、財産の種類、数量、金額、財産の住所(所在地)、有価証券等の銘柄及び時価を記載しなくてはならないこととなりました。

株を持っている方などは銘柄ごとに時価を出さねばならず、ちょっと大変です。証券会社等から残高証明でも取り寄せ「明細別途参照」と記載するなどして、手間を省く工夫をしたほうが良さそうです…。

財産債務調書
 ※国税庁HP:「財産債務調書」の提出制度が創設されました。(平成27年6月)(PDF/321KB)より。調書と合計表を作らねばなりません。

(3)罰則


そして、気が重いのがこの罰則です。今までは実質おとがめなしだったのですが、「過少申告加算税等の特例」というものが創設され、「財産債務調書」を提出しなかったり、提出していても修正申告に関わる財産などの記載がない場合には、過少申告加算税または無申告加算税の額が5%加算されてしまいます(逆に提出していれば、過少申告加算税および無申告加算税は5%軽減されます)

というわけで、当事務所に確定申告をご依頼されている方で、今まで「財産及び債務の明細書」の提出をしてこられた納税者の方には、来年からは今まで以上に根掘り葉掘り財産の詳細を確認させていただいたり、ご協力頂くことが増えるかと思います…。よろしくお願いいたします。

そして、税理士に依頼せず、ご自身で申告なさっている方で「どうも提出要件に該当しそう」という方は、確定申告終了後、
「もうひと山、作らなければならない書類がある!」
ということを心得て、来年からは申告作業は早めに着手しましょうね!

(ご参考)
財産債務調書制度に関するお知らせ|パンフレット・手引き|国税庁

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この記事を書いた人:木村聡子(きむら・あきらこ)

木村聡子
年間移動距離日本一(推定)の旅する税理士。ビジネス書作家。バブル崩壊をきっかけに、1993年(27歳)資格取得を決意。フルタイムで働きながら、実務経験ゼロ簿記知識ゼロからスタートし短期間で税理士試験合格。1998年(31歳)税理士登録。2000年(34歳)木村税務会計事務所創設。ブロガー税理士の草分け的存在。資格取得時に身につけた仕事術・時間術を駆使し、セミナー講師や広島カープの応援で日本全国を駆け回る。実務誌ほか執筆実績多数。著書に「注文の多い料理店の消費税対応」(中央経済社)、「あなたの1日は27時間になる。」(ダイヤモンド社)。


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