キムラボ〜税理士 きむらあきらこ(木村聡子)のセルフコントロール研究所

「あなたの1日は27時間になる。――「自分だけの3時間」を作る人生・仕事の超整理法」(ダイヤモンド社)著者で税理士の木村聡子(きむら・あきらこ)がお送りする、バーチャルな研究所。時間・行動・お金のセルフコントロールに関する情報を中心にお届けしています!おそらく、日本で一番年間移動距離の長い、旅する税理士でもあります。

このたび、新しいブログを立ち上げました。今後はこちらで更新をしてまいります。
 https://akirako.jp/
引き続きお読みくださるという方は、お手数おかけいたしますが、新ブログをブックマーク、もしくは、リーダーに登録して頂けましたら嬉しいです。こちらのブログ(ライブドアブログ)は更新はしませんが、残しておきます。
ご訪問、ありがとうございました。


会計・経理

こんにちは!木村です。
今日からいよいよプロ野球リーグ戦再開です。今晩からちゃんとブログの更新できるかな…。でも、ブログの更新も楽しいし、一昨日と昨日はブログのおかげで良いことが続いたんで、がんばります!

さて、一昨日から3回にわたり、経理(税務)実務のお話をしています。給与計算のお話しを2回したところでカンの良い方は気付いているかな?今日は賞与計算のお話しをします!


どちらかというと経理のプロ向けではなく、給与計算初心者の方や、起業して人を雇い必要に迫られ給与計算をすることになった方向けに書いています。でも、サラリーマンの方も自分の賞与明細を見る上で参考になるかも!今日も間違いやすいと思われる部分は赤い文字にしています。


賞与計算の基本的なしくみ


賞与計算の基本的なしくみは

08
 
 攸躬抖覲曄曚ら
◆攅欺額】社会保険と税金を引いて
ぁ攤弘支給額】を求める

です。なんだ給与と同じじゃん!と思われるかもしれませんが、これが違うんだな!


【控除額】に含まれるもの…(1)社会保険


賞与から控除される社会保険も、給与と内容は同じ

健康保険(含む介護保険)…病気・ケガの治療費、介護サービス
厚生年金保険…各種年金
雇用保険…失業手当や職業訓練などの費用

ところが計算の仕方が給与とまったく違います!

,侶鮃保険△慮生年金保険は、給与計算では原則として定額でしたが、賞与の場合は賞与額を基準として、一定率を掛けて保険料を求めます

保険料額表は都道府県によって異なります。27年度のものはこちら。

健康保険料の欄にある介護保険料負担者は、40歳以上65歳未満(具体的には、40歳の誕生日の前日が属する月から介護保険料が徴収されます)の方に適用されます。

賞与額から1,000円未満の端数を切り捨て、健康保険と厚生年金保険料それぞれの率を掛けて計算します(表の一番上の部分に料率が記載されています)。ただしこの率は、会社負担分・従業員負担分を合わせたものなので、この率を掛けて1/2した金額を賞与から引去ります。

あと、給与の場合は当月分を翌月引去りというのがオーソドックスですが、賞与の健康保険と厚生年金保険は、賞与から引去ります。

の雇用保険は給与計算と計算のしかたは同じですが、賞与に通勤手当が含まれることはまずはないので、

賞与の額×5/1000(農林水産清酒製造や建設業は6/1000)

となります。

なお、社会保険の控除額は、計算の際に出た端数は50銭以下切捨て・51銭以上切上げが原則となっています。が、あくまで原則ですので、特約に基づき切捨てor切上げすることも可能です。端数の取り扱いもどうなっているのか確認する必要がありますね。


【控除額】に含まれるもの…(2)税金


給与から引かれる税金は所得税・復興特別所得税だけです。住民税は特殊なケース(たとえば賞与支給を最後に退職する場合で、住民税の残額を精算する場合など)でない限り引去りしません。

そして給与計算では所得税・復興特別所得税はその月の給与額に応じて額が増える仕組みでしたが、賞与は独特です。

まず、控除される社会保険の額を先に計算します(先に計算するのは給与と同じですね!)

次に「前月の給与の社会保険料等控除後の給与等の金額」と扶養人数を、源泉徴収税額表(リンクは平成27年分です)に当てはめ、賞与から天引きする所得税・復興特別所得税の率を確認します。最近は改正も激しいので、源泉徴収税額表は必ず最新の年度のものを使うようにしましょうね。

ここで「え!前月の給与をもとに、賞与の税率が決まるの!」とびっくりしましたか?私も会計事務所に入って最初に賞与計算のしかたを知ったときびっくりしました。なので、前月のお給料の額が少なければ賞与をたっぷりもらっても税率は低く、逆に、前月のお給料の額が多ければ賞与が少なくても税率が高い、ということになります。ここ、従業員の方から「計算間違ってるんじゃない!」とツッコミが入りやすいところでもあります。説明できるようにしておきましょうね。

税率を確認したら

社会保険料等控除後の賞与等の金額(【総支給額】−【控除額】のうち社会保険)に税率を掛け、所得税・復興特別所得税の引去り額を計算します。小数点以下の端数が出たら、税金の場合は切り捨てて構いません(納税者有利)。

さて!ここまでくれば、差引支給額を計算できますね。おつかれさまです!
【総支給額】−【控除額(社会保険)・(税金)】=【差引支給額】


賞与計算具体例



09

 任侶鮃保険
◆任慮生年金保険
賞与額から1,000円未満の端数を切り捨て、健康保険と厚生年金保険料それぞれの率を掛けて計算します(表の一番上の部分に料率が記載されています)。ただしこの率は、会社負担分・従業員負担分を合わせたものなので、この率を掛けてさらに1/2した金額を賞与から引去ります。

48


この例の木村さんは、年齢は40歳を超えているので介護保険適用となります。
また、坑内員・船員に該当しないので、厚生年金保険は一般の被保険者に該当します。
健康保険の控除額 400,000円×11.55%×1/2=23,100円(介護保険含む)
厚生年金保険の控除額 400,000円×17.474%×1/2=34,948円

’雇用保険
賞与の額×5/1000(農林水産清酒製造や建設業は6/1000)となります。
この例の木村商事株式会社は農林水産清酒製造や建設業ではないので、400,000円×5/1000=2,000円になります。
 
ぁ 所得税・復興特別所得税
「前月の給与の社会保険料等控除後の給与等の金額」と扶養人数を、源泉徴収税額表(リンクは平成27年分です)に当てはめ、賞与から天引きする所得税・復興特別所得税の率を確認します。

この例の木村さんの前月の社会保険料等控除後の給与等の金額が190,000円、扶養人数は1名とすれば、税率は2.042%になります。

47


そして、社会保険料等控除後の賞与等の金額(【総支給額】−【控除額】のうち社会保険)に税率を掛け、所得税・復興特別所得税の引去り額を計算します。
(400,000円−60,048円)×2.042%=6,941.819…→6,941円(小数点以下の端数切捨)

ここまでくればあとは差引支給額を求めるだけですね。 
400,000円−60,048円−6,941円=333,011円


・賞与の健康保険と厚生年金保険は、賞与額を基準として一定率を掛けて保険料を求めます。率をかけたあと。1/2するのを忘れずに。
・住民税を引かないように注意しましょう。
・賞与の税率は、前月の給与をもとに決まります。


※ブログランキングに参加しています!
にほんブログ村 士業ブログ 税理士へ
にほんブログ村 

きむカフェとは?
 

この記事を書いた人:木村聡子(きむら・あきらこ)

木村聡子
年間移動距離日本一(推定)の旅する税理士。ビジネス書作家。バブル崩壊をきっかけに、1993年(27歳)資格取得を決意。フルタイムで働きながら、実務経験ゼロ簿記知識ゼロからスタートし短期間で税理士試験合格。1998年(31歳)税理士登録。2000年(34歳)木村税務会計事務所創設。ブロガー税理士の草分け的存在。資格取得時に身につけた仕事術・時間術を駆使し、セミナー講師や広島カープの応援で日本全国を駆け回る。実務誌ほか執筆実績多数。著書に「注文の多い料理店の消費税対応」(中央経済社)、「あなたの1日は27時間になる。」(ダイヤモンド社)。


コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット