キムラボ〜税理士 きむらあきらこ(木村聡子)のセルフコントロール研究所

「あなたの1日は27時間になる。――「自分だけの3時間」を作る人生・仕事の超整理法」(ダイヤモンド社)著者で税理士の木村聡子(きむら・あきらこ)がお送りする、バーチャルな研究所。時間・行動・お金のセルフコントロールに関する情報を中心にお届けしています!おそらく、日本で一番年間移動距離の長い、旅する税理士でもあります。

このたび、新しいブログを立ち上げました。今後はこちらで更新をしてまいります。
 https://akirako.jp/
引き続きお読みくださるという方は、お手数おかけいたしますが、新ブログをブックマーク、もしくは、リーダーに登録して頂けましたら嬉しいです。こちらのブログ(ライブドアブログ)は更新はしませんが、残しておきます。
ご訪問、ありがとうございました。


所得税 > 所得の種類と課税のしくみ

「この1月1日から、あなたが知らないうちに始まっている税制改正」シリーズ。4つ目に紹介する改正は「特定支出控除」の見直しです。

■ いままでの「特定支出控除」

昨日の記事
この1月1日から変わった税金(4)特定支出控除(去年まで編)
を先にお読み頂くことをおすすめいたします☆=-(ゝω・)


■ 控除額の計算方法の改正

(改正前)
KIM blog-2 130105
(改正後)
KIM blog-1 130106


あまり使い勝手がよくなく、利用者も少ない制度だったことから、今回の改正にいたったという背景があります。そこで、今回、控除額の計算方法・特定支出の範囲の両面について改正が行われています。

まず、控除額の計算方法の改正ですが、特定支出が給与所得控除額の1/2相当額を超える場合、その超過額を給与所得控除に加算できるようになりました。
この結果、年収400万円の方の場合、特定支出の額が67万円を超えれば、この制度が使えるようになりました。134万円から67万円ですから、だいぶ敷居が下がりましたよね。


■ 特定支出の範囲の改正

次に特定支出の範囲の拡大ですが、

1)一般の通勤者として通常必要であると認められる通勤のための支出
2)転勤に伴う転居のために通常必要であると認められる支出
3)職務に直接必要な技術や知識を得ることを目的として研修を受けるための支出
4)職務に直接必要な資格を取得するための支出
5)単身赴任などの場合で、その者の勤務地又は居所と自宅の間の旅行のために通常必要な支出
これにプラスして、
6)弁護士、公認会計士、税理士などの資格取得費
7)図書費、衣服費、交際費(勤務必要経費)
この2つが加わりました。


■ 使える制度になったのか?

これで、サラリーマンも、実額の経費で確定申告をする人が増えるでしょうか?ところが、そうはいかないのでは…と私は思うのです

範囲が広がった特定支出について、QAがでています。

平成25年分以後の所得税に適用される給与所得者の特定支出の控除の特例の概要等について(情報)|国税庁

内容を読むと、たとえば資格取得費ですが、司法試験の受験資格が得られる法科大学院に係る支出は特定支出になりますが、会計大学院・税理士科目免除大学院に係る支出は公認会計士・税理士試験等の受験資格を得るための支出でないため、特定支出にはなりません。それに通わなくても資格取得は可能でしょ、という判断基準です。

(ちなみに、特定支出となる資格取得費の支出をして、結果として資格の取得が出来なかった場合であっても、それらの支出は控除の対象となります。)

勤務必要経費についてですが、
「やった!スーツ代も経費にできる!」
と、一瞬思われるかもしれませんが、
「制服、事務服、その他の勤務場所において着用することが必要とされる衣服」が対象なので、残念ながらプライベートでも着回し可能なスーツは対象外となります。

このように拡大されたといっても、皆さんの想像よりその範囲は狭いので、実際に申告する際は注意が必要です。

しかも7)の「勤務必要経費」については年間65万円が限度となっています。金額が多くなりそうなものにアタマどめを設定しておくとは、さすがにお国はしっかりしてる



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φ(..)今日の税理士事務所のぶつぶつ

なんだー。通勤着とかを経費にできるわけではないんですね。この通勤リボンも特定支出になるかと思ったのにー。

資格取得費の範囲が拡大されたから、少しは利用者が増えるのかもしれないけれど、爆発的に利用者が増えるほどではないような気がするね…。

それに改正後も「給与等の支払い者により証明がなされたもの」が対象なんですね。

そうだね。会社に隠れて独立開業色の強い資格取得を目指している人は、今までと同じく特定支出控除の利用は難しいだろうね。
あ、ウチはきてぃくんが税理士を目指している限りは、その費用はちゃんと認めてあげるからね。

会社が資格取得費を負担してくれている場合はどうなるんですか?

その場合には特定支出とはならず、控除の対象とはならないんだよ。あくまでサラリーマン自身が負担したものが特定支出となり、「給与所得者の必要経費」となるんだ。

(*´ェ`*)今日のカフェ

昨日に引き続き、カフェではないところなのですが…。
弊事務所の入っている欅アパートメントの1階に、美容院があります(ちょうど事務所の真下です)。

表札もおしゃれ。

写真 2013-01-05 19 44 39 (1)


内装からしてカフェのようなのですが。

写真 2013-01-05 19 38 08 (1)


写真 2013-01-05 19 37 09 (1)


ここでは、ちゃんと挽いてドリップしたコーヒーを出してくれるのです。
カップもすごく素敵です。

写真 2013-01-05 17 57 44 (1)


それもそのはず。この美容院、オーナーの故郷である鹿児島にもお店があるのですが、そこではカフェもやってるんです。

musica × farcafe - 出水市の美容室ムジカ・ファルカフェ

豆も買えます!
ブレンドとビターなタイプと二種類選べます。

写真 2013-01-05 19 41 03 (1)


美容院にもかかわらず、これだけ美味しい飲み物を出すところはないのでは?
私も「日本で一番お客様に出す飲み物が美味しい税理士事務所」(冗談ではなく真剣に)を目指しているので、かなり刺激されてます。

ちなみにmusicaさんでは飲み物はコーヒー・紅茶・焙じ茶から選べて、焙じ茶を選ぶと、お菓子はちゃんとおせんべいなどの和の物に変わるという凝りようなんです(゚∇^d)

この記事を書いた人:木村聡子(きむら・あきらこ)

木村聡子
年間移動距離日本一(推定)の旅する税理士。ビジネス書作家。バブル崩壊をきっかけに、1993年(27歳)資格取得を決意。フルタイムで働きながら、実務経験ゼロ簿記知識ゼロからスタートし短期間で税理士試験合格。1998年(31歳)税理士登録。2000年(34歳)木村税務会計事務所創設。ブロガー税理士の草分け的存在。資格取得時に身につけた仕事術・時間術を駆使し、セミナー講師や広島カープの応援で日本全国を駆け回る。実務誌ほか執筆実績多数。著書に「注文の多い料理店の消費税対応」(中央経済社)、「あなたの1日は27時間になる。」(ダイヤモンド社)。


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