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- by 木村 聡子(きむら あきらこ)
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http://blog.kimutax.com/archives/51794242.htmlこの1月1日から変わった税金(1)役員の退職手当
消費税増税につい目が行きがちな税制改正。しかしこの1月1日以降、私たちは大きな改正の影響を次々と受けることになります。
そこでどのような改正があるのか、今日から少しづつ確認していきましょう。
まず第一回目は「特定役員退職手当」について、です。

■ まず、退職手当の税制のおさらいから
「会社から全額給与ではなく、一部退職手当でもらったほうが税務上有利」
こう聞いたことがある方も多いと思います。その理由もあわせて、まずは退職手当税制の基本をおさらいしましょう。
退職手当は、
・税率を掛ける前の課税ベース
・税計算
の二面から、税務上優遇されています。
税率を掛ける前の課税ベースの優遇ですが、退職手当の額にいきなり税率を掛けるのでなく、
上の図の算式で計算した退職所得に対し、税金(所得税・住民税)が課されます。退職所得はこの図からもわかるように、在職年数に応じて【退職所得控除】という大きな額の控除ができるうえ、注目すべきは図表赤丸の「×1/2」。つまり、退職所得控除を引いた上に、さらに課税ベースが半分に圧縮されるのです。

例えば、勤続年数30年の人が、3,000万円の退職手当を受け取ったとします。
(3,000万円−1,500万円)×1/2 =750万円
1500万円の退職所得控除額(800万円+70万円×(勤続年数30年−20年)=1500万円)をマイナスし、さらに×1/2した750万円に対し、所得税(プラス今年からは復興特別所得税・住民税)がかかることになります。
次に税計算における優遇ですが、退職手当に課される所得税は「分離課税」になっていて、他の所得と区別して退職手当だけで税金の計算をします。分かりやすく言うと、給料など他の所得をいくらたくさんもらっていても、退職手当だけ別枠にして税計算します。つまり、退職手当をもらえば、累進課税(所得が多いほど高い税率で課税されるしくみ)の影響がいくぶん緩くなるしくみです。
さきほどの例の3,000万円の退職手当を受け取った人が、他に給与を1,000万円もらっていた場合、所得税の額は約198万円になります(所得控除を120万円とした場合。復興特別所得税はのぞいた額です)。しかし、もしも3,000万円を退職手当ではなく1,000万円と合わせて全額給与として受け取ったとすると、所得税の額はなんと1,124万円になってしまいます。
退職手当は老後の生活資金等になることを考慮し、税務上非常に優遇されていることが、これでお分かりいただけるかと思います。
■ では今年から改正の「特定役員退職手当」とは?
さて、いよいよ本題の改正の内容です。
今回の改正の内容は、
特定の役員の役員退職手当について、退職所得の金額の計算上「×1/2」するのをやめましょう!
というものです。つまり特定の役員の退職所得の金額は、これまでの2倍になってしまうということです。

では「特定役員」とはどのような役員のことをいうのでしょうか?
それは役員としての勤続年数が5年以下の方のことをいいます。
この改正は、いわゆる「渡り防止」と言われています。お役人が、天下りや渡りによって2〜3年ごとに会社を退職し、退職手当をがっぽりもらうのを制限する趣旨だと、もっぱらの噂です。
(今回の改正、役員だけでなく、国会議員・地方公共団体の議会の議員・国家公務員・地方公務員も対象となっています)
しかし、気をつけたいのがこの改正、どんな会社であっても、たとえ退職についてどんな事情があっても、役員の勤続年数が5年以下であれば対象になってしまうことです。つまりお役人だけでなく、これを読んでいる企業の役員さんの誰もが関係のある改正なのです。
■ で、どれくらい影響があるの?
具体的に退職手当を1,000万円もらったケースで所得税額(復興特別所得税はのぞいています)の違いを確認してみましょう。
(勤続6年)
(1,000万円−240万円)×1/2 =380万円
退職手当に係る所得税は 380万円 ×20%−427,500円=332,500円
(勤続5年)
(1,000万円−200万円)×1/2 =800万円
退職手当に係る所得税は 800万円 ×23%−636,000円=1,204,000円
なんと、退職の時期が1年違うだけで、約90万円も所得税額の差が出てしまいます!(驚)
実際はこのほかに、復興特別所得税や住民税も課されますので、税額の差はもっと大きくなります。
役員のみなさん、この改正、しっかり覚えておきましょうね
人気ブログランキングへφ(.. )今日の税理士事務所のぶつぶつ
役員さんが退職をする場合は、役員としての勤続年数が5年以下かどうか確認しないと、大損になるかもしれないってことだね。
がくぶる。あと少しがんばれば5年を超えるのであれば、ぜひ、粘って会社に残らねば!
ところで、「5年」ってどうカウントするんですか?
役員として勤務した期間により計算するのだけど、勤務した期間に1年未満の端数がある場合は、これを1年に切り上 げることになっているよ。
ということは、役員在籍年数が5年1ヶ月の場合は?
1ヶ月を切り上げて「6年」ということになるから、この改正の影響は受けずにすむということだね。
そのほかの細かい注意点について、Q&Aが公表されているよ。 → http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/240816.pdf
はい!よく勉強しておきまーす。
じぶんが役員になるってことは当分ないけれど。顧問先さまのためにねー。
(*´ェ`*)今日のカフェ
本日、二子玉川にいったら、ムーミンショップなるものがオープンしてまして…

なんと、ショップのカフェでムーミンラテが飲めるじゃないですか!
これはカフェラーとしては試してみないと。

残念ながらラテアートではなく、型紙を使い、シナモンでステンシルの要領で描かれているようです。でも可愛いですよね。
私は迷った挙げ句、ニョロニョロを選択。

550円と少しお高いのですが、ふつうに美味しいです。それもそのはず、フィンランドの有名ブランド、ロバーツコーヒーの豆を使っています。豆もここで販売されてました。

ところで、せっかくだから、このラテアートの型紙も売ってはどうでしょう?
すごく売れると思うのだけど。
私だったら、欲しいなぁ。
この記事を書いた人:木村聡子(きむら・あきらこ)
年間移動距離日本一(推定)の旅する税理士。ビジネス書作家。バブル崩壊をきっかけに、1993年(27歳)資格取得を決意。フルタイムで働きながら、実務経験ゼロ簿記知識ゼロからスタートし短期間で税理士試験合格。1998年(31歳)税理士登録。2000年(34歳)木村税務会計事務所創設。ブロガー税理士の草分け的存在。資格取得時に身につけた仕事術・時間術を駆使し、セミナー講師や広島カープの応援で日本全国を駆け回る。実務誌ほか執筆実績多数。著書に「注文の多い料理店の消費税対応」(中央経済社)、
「あなたの1日は27時間になる。」(ダイヤモンド社)。
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