今回の記事は、どちらかというと
給与計算担当者・経理担当者など、年末調整の事務を行う人向けですが、
一部はサラリーマンの方も知っておいて損はない内容です。
給与所得控除額が改正されています!
平成29年から、給与収入が1,000万円を超える場合の給与所得控除額は、220万円が上限となりました(つまり、年収1,000万円を超える人は増税)。
多くの会社等では、改正後の正しい「源泉徴収税額表」等で給与計算をし、年末調整をする準備をしていらっしゃるかと思いますが、念のため給与計算ソフト等が平成29年の改正対応版かどうか、今いちどご確認ください!
マイナンバーがらみで気をつけたいこと
1)「保」「配特」にはマイナンバー記載不要
平成28年分から、基本的に扶養控除等申告書(マル扶)には、マイナンバーを記入する必要があります。ただし、次の書類については、マイナンバーの記載は不要(※)です!
・保険料控除申告書
・配偶者特別控除申告書
・(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書
※平成28年4月1日以降提出するものより
2)「マル扶」へのマイナンバーの記載は省略できる場合がある
扶養控除等申告書には、基本的には、マイナンバー(個人番号)を記載する必要があります。
でも、毎年、このマル扶に個人番号をその都度書くのって、なんだかムダのような気がするし、むやみに自分のマイナンバーを書類に書きたくない、という人もいらっしゃるかもしれませんね。実はこのマイナンバーの記載を省略できる場合があります。
2)−1 平成28年分のマル扶のマイナンバー記載省略
国税庁から出たQ&Aによると
�� 会社等と従業員との間での合意がある
�� 従業員がマル扶の余白に「個人番号については給与支払者(会社等)に提供済みの個人番号と相違ない」旨を記載する
�� 会社等が既に提供を受けている従業員等の個人番号を確認し、確認した旨をマル扶に表示
この3つの要件を満たしていればマル扶へのマイナンバーの記載は省略できます。
2)−2 平成29年分のマル扶のマイナンバー記載省略
平成29年の扶養控除等申告書から、会社等が一定の帳簿を備える場合には、マイナンバーの記載は要しないこととなりました。
その一定の帳簿とは、会社等が扶養控除等申告書に記載されるべき従業員本人、控除対象配偶者又は控除対象扶養親族等の氏名及びマイナンバー等を記載したもので、次の1〜4の申告書の提出を受けて作成されたものになります。
1 給与所得者の扶養控除等申告書
2 従たる給与についての扶養控除等申告書
3 退職所得の受給に関する申告書
4 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書
帳簿の具体的な記載内容は次のとおりとなります。
・扶養控除等申告書に記載されるべき提出者本人、控除対象配偶者、控除対象扶養親族等の氏名、住所及びマイナンバー
・帳簿の作成に当たり提出を受けた申告書(上記1〜4の名称とその提出年月)
会社等がこれら措置をとっていれば、マル扶への記載は省略できることになります。
こちらは会社等の指示に従うようにしてくださいね!(いちおう)復興特別所得税の計算漏れに気をつけて
国税庁が「平成29年分の年末調整における留意事項」としてあげているのがコレ。「去年と変わった点」でも何でもないのだけど…。いちおうあげておきます!
平成24年分以前の源泉徴収簿や、復興特別所得税に対応していない給与計算ソフト等の使用は、復興特別所得税の徴収漏れの原因となりますので、注意してください。
(いやいや。平成24年分以前のソフトとか使っていたら、給与所得控除も変わってるし、復興特別所得税だけの問題じゃないでしょ…とツッコミを入れたくなりますが。)
この問題は、給与計算ソフトを使っているところなら、毎年きちんとバージョンアップしているなら問題ないでしょうし、手計算をしているところでも、最新の源泉徴収簿を用いて計算すれば、まず、間違えないはず。
ということで

(
国税庁資料より)
年調年税額=年調所得税額×102.1%(100円未満端数は切り捨て)この×102.1%をお忘れなく!
給与支払事務所等の移転届出書に関する改正
これは、年末調整をしてもらうサラリーマンには関係のない話です。
会社等が移転等した時には、税務署に提出する書類がいくつかあるのですが、そのうちの1つ「給与支払事務所等の移転届出書」についての改正です。
以前は、移転前・移転後、両方の所轄税務署長への提出が必要でしたが、平成29年4月1日以後の移転に係る届出書については、移転前の所轄税務署長へのみ提出すればよいこととなりました。
事務負担減で、これは素直に良きことかなと思います。
【次回予告】
次回の年末調整特集は「マル扶(扶養控除等申告書)の書き方・ポイント」についてです!
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